仁城 逸景 木のうつわ

仁城 逸景
木のうつわ

Ikkei NINJO | WOODEN ​WORKS

2023年3月3日(金) - 3月20日(月)

作家在廊 3月4日(土) - 3月5日(日)
11:00 - 18:00 火、水曜日定休
 
Instagram
本展の様子や出品作品を@gallery_nichinichiでもご紹介いたします。
ZOOMでのお買い物
ギャラリーにお越しになれないお客様のために、ZOOMにて作品をご案内いたします。常設作品についてもご案内可能です。メールでご要望をお聞かせください。

2019年の展示会から4年が経ち、2回目の個展となる。その間に家族ができ、家を建てた。自分はどう生きるのか。自問自答し続けた時期を抜けて、今、そこに立つ逸景さんの目から、希望が伝わってくる。

小さなときから使ってきた父、仁城義勝の木の器。職人の息子であること、そして「使い勝手がいい」「良い器」と言われ続けた父の仕事を素直に受け入れることができるようになったとき、自分がやるべき仕事がはっきりと見えたのだとおもう。

一見して新しいものはないかもしれない、と逸景さんが言う。しかしこの4年の間に、製材の方法、塗りの回数、そしてバリエーションと、小さな変化を積み重ねている。丸太から器を考え、将来を見据えた製材に決断を下すのが、木地師の仕事の要となる。今日切り分けた丸太をじっくりと乾かし、10年後の器になるからだ。父の時代には3回だった塗りを4回に増やし、木の質を高めて、飯碗と汁椀を中心に作り続けることを決めたのも小さな変化のひとつ。コンパスが1度開いた時、その先に続く未来は計り知れない。

娘が生まれて、自分の父親がつくり始めた木の器とその生き様を、自分も追いかけたいと思うようになった。「立派な息子になりたい。立派な親父になりたい」と笑う逸景さんが眩しい。今回届いた器から、若木が枝を伸ばして勢いを増し、太い根を張りはじめたような自信が広がっている。一生をともにできる木の器が揃います。また会期中、仁城義勝さんの器(お盆類、鉢類のみ)を限定数、販売いたします。ぜひ会いにいらしてください。

写真(工房):西部裕介

仁城逸景|IKKEI NINJO
1986年倉敷市に生まれる。高校卒業後、父である仁城義勝を手伝ううちに、自分も木の器をつくって生きて行くことを決めた。