Shin WATANABE TAILOR MADE - hemp and organic cotton shirts

Shin WATANABE
TAILOR MADE - hemp and organic cotton shirts

渡辺 新 | お誂えのシャツ 大麻布とオーガニックコットン

3 - 13 March 2020

Shin WATANABE will join us on 13 - 15 March
10:00 - 18:00
closed on Tuesday

着るもの、履くもの、家屋の設えから、日用のちょっとした道具に至るまで、数多くの優れた職人が住まう京都では、使う人の好みや使い勝手に叶った「お誂え」のものづくりが当たり前のように息づいています。今回は、ビスポークという仕事をいち早く日本に持ち込んだ壹番館洋服店の三代目、渡辺新さんとともに「お誂えのシャツ」ならではの喜びと発見をご紹介します。

テーマは「シルエットと素材」。本展のために、袖山やプリーツの位置、ヘムのデザインなど、ディテールをひとつひとつ細かく検証して生まれた3つのボディスタイルです。シャープなラインの「ドレスシャツ」、やわらかな丸みの「バックタックシャツ」、そしてたっぷりと布をまとう「ロングスタイル」。素材となる布には、大麻布をはじめとした個性際立つ3種をご用意。ボタンデザイナーの宮園夕加さんによるオブジェのようなボタンも、併せてご提案します。

【大麻布】
一般にほとんど流通しない大麻布。紡績による生産が難しいこと、1948年以降の大麻の栽培制限が姿を消した理由ですが、古来日本では綿布以上に長い歴史があり、日常生活はもとより神事にも欠かせぬ素材として、道具や衣服の素材となってきました。自然布の研究家、吉田真一郎氏によって試行錯誤の末に生まれたこの大麻布は、衣料生地としての高い汎用性と、風合いある手もみの仕上げが魅力です。着込むほどにしなやかに馴染み、独特の保湿性と清涼感に優れています。

【大麻×絹】
大麻と絹を混紡した糸で織り上げることで、華やかな光沢、豊かな布感が印象的。保湿性や保温性にも優れていますが、絹布ほどフェミニンな印象がなく、野趣と洗練の二面性を併せ持ちます。

【オーガニックコットン】
農薬や化学肥料に頼らない綿栽培は、綿花が十分成熟してから収穫するため、弾力性に富む長い繊維が得られます。長繊維は細く艶のある糸をつくり、その布は滑らかできめの細かさが際立ちます。なかでも「アルティメット・ピマ」はその名の通り、「究極の綿」に位置付けられています。

【お誂えの流れ】
本展では、ボディスタイルと袖口や襟型、ディテイル、布をお選びいただき、皮膚のようなフィット感をつくるためにテイラーが採寸する「セミオーダー」を承ります。着心地や布の質感の違い、パーツアレンジをイメージできるよう、実際に袖を通していただけるサンプルをご用意します。

渡辺 新|SHIN WATANABE
テイラー。1966年銀座生まれ。イギリスでカッティングとテーラリングを学び、ミラノのドムスアカデミーにて、デザインを学ぶ。1997年に「壹番館洋服店」三代目を受け継ぎ、現在も毎日、接客及びカッティングを自ら行っている。

宮園 夕加|YUKA MIYAZONO
ボタンデザイナー。1985年東京生まれ。女子美術大学でファッションを学び、衣服造形家・眞田岳彦氏に師事。服飾資材商社で商品開発に約10年携わったのち、2018年にsumieを立ち上げ、高校時代からの頃からの夢だったボタンづくりの道を拓く。