Yoshikatsu NINJO | LACQUERED WOODEN VESSELS
2018年3月2日(金) - 3月19日(月)
一本の木を無駄にならないように付き合いたいのです。
原木からお椀のための材料を
あますところなく取っていきましても
必ず木っ端が生まれます。
それでお重をつくるようになりました。
仁城義勝|YOSHIKATSU NINJO
1944年韓国生まれ。日本に引き揚げ後、下駄職人だった父を見ながら木に囲まれて育つ。編集や土工など、さまざまな仕事を経て木地職人に弟子入りする。秋田で漆の基礎を学び職人として独立。木を知り尽くした無駄のない形と塗りが、芸術家や数寄者をも魅了する。息子は仁城逸景。
木と漆、これほどやさしい器はありません。
目に映る部分のことより、
器から発せられる気配があるかどうか。
心に問いかける器かどうか。
そういう心持ちでろくろに向かいます。
漆は木を保護するための塗料。
木の深みが出てくるような塗り方がちょうどいい。
塗りすぎると僕が落ち着かない。
器の範囲を超えないように、というのが
僕の信条。