
Takuya MURATA | LIVING WITH TEA - DIALOGUE
2026年4月24日(金) - 5月11日(月)
陶芸家、村田匠也さんとともに3年ぶりとなる新茶展をひらきます。本展では、村田さんの現在地を示す、両極の作域が会場に並びます。

村田さんの茶器の魅力は、呼吸を忘れるような完璧な造形にあります。薄く挽いた磁器がアウトラインとなって空中を切り、白磁が光と影を受けて、造形の意図するところが伝わってきます。磁器の硬さがゆるす繊細さと緊張感を味方につけた背景には、村田さんが物心ついてから自然と家業に入ったところにあるのでしょう。祖父や父を師として鍛えられた昔ながらの職人仕事の豊かな下地があり、卓越したろくろ仕事が露わになります。


茶器、特に彼が得意とする急須や宝瓶は、掌に収まるなかに、姿の良さと機能を求められる、緻密で精巧な道具です。今回、村田さんは煎茶用の急須や盌に新しい解釈を取り入れ、喫茶の用の美を作り出してくれました。
一方で、彼の手は自ずと磁土を掴み、ろくろを回して思いのままに挽いた大器をいくつも造っています。それらはいずれもー見事なバランスを保ちながらー歪み、突風を受けたように穴が空いて、千切られ、触れられることを許しません。その姿は、素材の限界を試すような、形の自由への挑戦であり、ものづくりに命をかける作り手が必要とする、緊張と弛緩の表れなのです。
本展では、村田さんが示すものづくりの両極のアプローチに触れるとともに、そこから生まれた美しい茶の道具たちをぜひ手にしていただきたいと思います。

村田匠也|Takuya MURATA
1982年 京都市生まれ
2004年 京都府立陶工高等技術専門校成形科卒業
2005年 京都市産業技術研究所工業技術センター卒業
現在、京都の工房にて制作