Maki FUSHIMI | Lacquered Bamboo Spoons
2021年10月29日(金)- 11月8日(月)
走る。走る。私たちは毎日走りながらどこへ向かう
朝が来る。昼が広がる。夜が滑り込む
長針と短針のあいだをくぐり抜けるようにして
私たちはどこかに向かって走り続ける
削る。研ぐ。伏見さんは今日も竹に向かう
その掌のなかにある匙のようなものは
244もの手間ひまをいただき
やがてささやかな一本の匙となる
カレーと夢
ヨーグルトと祈り
シチューと愛
伏見さんの匙から運ばれてくるものたちよ
気が遠くなるほどの手数からうまれた
かけがえのない一本の匙があれば
私たちはもっと上手くやれるはずだ
伏見眞樹さんと初めての展示会を開きます。
スプーン、フォーク、ナイフ、大小合わせて23種が揃います。
300本の竹のカトラリーと伏見さんに会いにいらしてください。
伏見眞樹 | Maki FUSHIMI
1957年 神奈川県横浜生まれ。父、伏見文男はライトパブリシティ社を経て活躍したグラフィックデザイナーで、幼い頃から美を身近に感じて育つ。高校を卒業して、鎌倉彫白日堂に彫師として入門。後に塗りへ転向する。1984年、佐藤阡郎氏に師事し、生活道具としての漆器作りを学ぶ。1994年、神奈川県葉山町に移転。日用の漆器を作り続けるとともに、竹のさじ作りが話題となる。きっかけは三女の離乳食のために作った竹のスプーン。手がけるのは、ベビースプーンからサラダサーバーまで大小約20種類以上におよぶ。